まことに 浄土真宗とは
聞法が いのちであった
近田昭夫(法語カレンダーより)
気分がいいとき、無意識に口笛や鼻歌を歌ってしまうことがよくあります。私の場合はお風呂に入ってるときや、晴れた日曜日の朝に散歩をしているとき、ハードに運動したあとの帰り道…いろいろな場面で歌ってしまいます。私が吹いている口笛、どこかで聴いたことのあるメロディーですが、なかなか題名が出てきません。なんとか曲名を思い出そうと努力してみました。それはテレビCMでよく流れていたあいみょんの「マリーゴールド」でした。繰り返しテレビCMが私の視覚と聴覚に触れることで、あいみょんの優しい歌詞とメロディーが自然と私の心にインプットされているのです。その口笛は私の意思とは関係なく、気分がいいという条件が揃うことで無意識に口から出てしまっています。浄土真宗の「聞」も繰り返し繰り返し阿弥陀さまの救いの内容を聴いていくことです。そして我にまかせよ必ず救うという阿弥陀さまのお心を受け取り念仏を唱える生活を送ります。その過程を繰り返すことにより、自然と心の中に阿弥陀さまの慈悲のお心が染み渡っていきます。「聞」を繰り返すことにより、今までなんとなく意識して唱えていた念仏は、阿弥陀さまの慈悲に対する感謝の念仏となっていきます。すべての生きものを救おうと願われた阿弥陀さまに対するその感謝の念仏は、意識せずとも自然と口から出てくるのです。 南無阿弥陀仏 副住職 釋真悟
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